ウィーン美術史美術館所蔵
『絵画芸術』
製作年代 1666〜68年頃
技法 キャンバス、油彩
サイズ 120×100cm
鑑賞日 2000年 9月 9日(現地)
2004年 7月10日(上野)
鑑賞番号 1
ウィーン美術史美術館に所蔵されている、私が最初に見たフェルメールの作品。
訪れたとき、人があまりにもいなかったので驚いた。「こんなにすいている中で見られるなんて」というのが第一の感想。
絵の解説とか解釈はいろいろあって、素人には難しいのだが、この絵を見たとき、世界に30数点しかないフェルメールの作品を、死ぬまでに全部見てやろうと思った。つまり、私の人生の目標「フェルメール全点踏破の旅」がスタートした瞬間であったのだ。
この絵は、長い間、個人所有だったようで、美術史美術館に展示されるようになったのは、第二次世界大戦後の1945年11月とわりと最近のことである。
2004年7月、東京で再び見ることができた。それから、ジグソーパズルで初めて1000ピースの作品を作ったのもこの絵だ。
08年8月に東京・上野で開催される、大フェルメール展に当初出品が予定されていたが、直前になってキャンセルに。04年に来日しているから、また10年ぐらい先でもいいんじゃないかな?
追記
ウィーン美術史美術館が、同館が誇るコレクションの1つ、17世紀オランダ絵画の巨匠ヨハネス・フェルメールの名作「絵画芸術」を手放すことになるかもしれないとのこと。
オーストリア文化省は10月末、同館で1946年から展示されているこの絵について、以前の持ち主が返還を求めていることを明らかにした。「絵画芸術」は1940年、ナチス・ドイツ併合下のオーストリアで、アドルフ・ヒトラーが同国北部のリンツに建設を計画していた美術館に所蔵するために購入したものだ。
オーストリア政府は1998年に「美術品返還法」を制定し、ナチス・ドイツがオーストリアを併合した1938年以降にナチスが略奪した美術品1万点あまりを、正当な持ち主に返還してきた。
2006年には、ウィーンのベルヴェデーレ美術館がオーストリアの画家グスタフ・クリムトの代表作5枚を、以前の持ち主の子孫に返還。リンツ市も、今年4月、同じくクリムトの絵画を、ナチス・ドイツの「第三帝国」時代に略奪されたものだと主張するユダヤ人家族に返還している。
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