アムステルダム国立絵画館所蔵

『恋文』
製作年代 1669〜71年頃
技法   キャンバス、油彩
サイズ  44×38.5cm
鑑賞日  2006年 1月15日(神戸)
     2006年 9月18日(現地)

 鑑賞番号 9
 06年1月、フェルメールを観るために日帰りで神戸を訪れた。入口は混んでなくあっさり入れたのに館内は人、人、人。しかも、レンブラントほかあまり馴染みでない画家の作品まで人だかりがあった。で、作品は画集でよく観ていたのでその場では詳しくいろんなことを考えながら鑑賞できた。
 構図から色使いから全て気に入った。寓意あり。中央の女性は、夫人から手紙をもらったところ。それをカーテン越しに描いている。
 06年9月18日、再会。今度は所蔵されているアムステルダム(オランダ)で、鑑賞。なぜか、他の3作品は同じ壁に並んで展示されていたが、この絵だけは離れた場所に飾られていた。


『牛乳を注ぐ女』
製作年代 1658〜59年頃
技法   キャンバス、油彩
サイズ  45.4×40.6cm
鑑賞日  2006年 9月18日(現地)
     2007年11月10日(六本木)

 鑑賞番号 13
 フェルメールの中でも人気のある作品の一つ。実際、私が見ていても、これから紹介する『小路』や、『手紙を読む青衣の女』よりも、訪れる人みんなが、この作品を熱心に鑑賞していた。確かに、この美術館に所蔵されている他の3作品に比べて、色合い、構成などに特徴があり、フェルメール特有の窓から差し込む光の効果が非常に美しく表されていると思った。黄色、赤色、青色といった、色使いにも派手さがあり後ろの白い壁がそれらを引き立てているようにも見えた。構図も美しいね。牛乳を容器に入れている女性の仕草を描くなんて素敵だ。
 07年冬、東京でオランダ絵画展示に出品。


『手紙を読む青衣の女』
製作年代 1662〜65年頃
技法   キャンバス、油彩
サイズ  46.6×39.1cm
鑑賞日  2006年 9月18日(現地)
     2011年12月25日(渋谷)

 鑑賞番号 14
 絵に描かれいる女性は、たった今、1通の手紙を受け取り(2枚目はテーブルの上に置き)、そのうちの1枚目を読んでいる。フェルメールは手紙を扱った作品が多いね。これも、『牛乳を注ぐ女』と同様、画面左側から差し込んでくる光が絶妙な画面の明るさを作り出し、全体の構成を作っている。女性の着ているものの色が薄く見えるが、光の当たり具合などを考えるとこれでいいのかなって気もした。オランダ室内画を描いているのは、ほかにも、ホーホやメツー、テルボルヒ、ヤン・ステーンといった画家たちがいるが、みんな、それぞれ、特徴ある作品を残している。
 11年、渋谷で開催された「フェルメールからのラブレター展」にて来日。

『デルフトの小路』
製作年代 1658〜60年頃
技法   キャンバス、油彩
サイズ  53.5×43.5cm
鑑賞日  2006年 9月18日(現地)
     2008年 8月10日(上野)

 鑑賞番号 15
 17世紀のオランダでは日常の光景なのかな。描かれている女性は4名。この作品は、構図にも美しさを感じたが、レンガの描き方がすごく、丁寧で、驚いた。画集ではそこまで、はっきりと分からなかったが、よく絵を間近でみると、本物のレンガのように仕上げてある。多少、縦の線が曲がって(いるように)見えたって、そんなことは、小さなことのように思えた。建物の奥行きのようすが実によく描かれている。1658年ごろの作品。
 ここ、アムステルダム国立美術館には、滞在中に2回鑑賞しに行った(金曜日は夜10時までやっている)。
 東京・上野で開催された大フェルメール展に出品された。


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