プロ野球カードを語る
2014.6.22
投手なのにバッティング写真が使用されている選手
これまで、私の認識としては、何枚かあるな…という程度のものだった。が、ベバリン(04年 ヤクルト)の出現でコラムに加えようと思いついた。
出現した順に取り上げていこうと思う。
@堀内恒夫
564試合 1010打数 174安打 82打点 21本塁打 0盗塁 打率.172
▽このコラム対象カードとしては、私が確認した中では、最古のカードである。
裏面のコメント欄には、『センス抜群の堀内投手』と題して、バッティングセンスの良さについて記述されていた。そういえば、現役最後の打席でも本塁打を放っている。
73年 bP59
A江本孟紀
399試合 526打数 78安打 32打点 7本塁打 0盗塁 打率.148
▽(1枚目)通算本塁打7本というのだから、投手としてはバッティングが得意なようだ。裏面にも、打撃についての記載がある。
(2枚目)裏面のコメント欄には、特にバッティングの記載はなかった。
左から
77年 脅威の破壊力・200発打線 bT
78年 「エモ・ボール」なる呼名が通り相場になった。…
B小林繁
374試合 672打数 100安打 26打点 0本塁打 1盗塁 打率.149
▽(1枚目)裏面には、打撃用手袋の色…白 なんて記載もある。面白いカード。
(2枚目)裏面のコメント欄には、バッティングのことなんて何も触れられていない。同時代に活躍した堀内は、自身の引退試合でも本塁打を打っているから打撃がよかったんだと思うけど、なぜ、小林のこのシーンがカード化されたのかは謎だ。
そういえば、セフティーバンドを狙って左打席に入ったことがあるって…。
(3枚目)こちらのコメント欄には、バッティングのことについて触れている。「ピッチャーとは思えないフォーム」だって。
左から
77年 77ジャイアンツ選手カード 28
78年 bネし
78年 bネし
C新浦寿夫
611試合 614打数 100安打 33打点 2本塁打 0盗塁 打率.153
▽(1枚目)日本シリーズの対阪急第4戦時のタイムリーヒットを打った場面。
(2枚目)裏面のコメント欄には、「これはめずらしい新浦投手のバッティングフォームです仲々格好いいでしょう。高校時代は投手でもクリーン・アップを打っていた。投手の中では打率も上位の方ですよ。」と記載されている。
左から
77年 日本選手権シリーズ35
78年 「これはめずらしい新浦投手のバッティングフォームです」
D木田勇
279試合 83打数 10安打 3打点 0本塁打 打率.120
▽ルーキーイヤーで投手タイトルを総なめ。81年のオールスター戦での打撃シーンがカードになった。パリーグの投手が打席に入ることは、まず無い。カード裏面には、「写真は、木田のバッティングシーン。この打席は、三振におわったものの、オールスターならではのシーンだ」とコメントされている。
81年 bQ48
E牛島和彦
397試合 104打数 23安打 10打点 1本塁打 打率.221
▽どうやら、打撃が良いからカード化された訳ではないらしい(誰でもわかるような分析…)。
リリーフ専門の投手だったから、打席に入る回数は、普通に考えて少ないだろう。その貴重なシーンを撮影してカード化したのだから面白い。
86年 bQ20
F桑田真澄
478試合 890打数 192安打 79打点 7本塁打 打率.216
▽彼の打撃センスの良さは、甲子園時代から知っていた。甲子園大会では、6本塁打し、打率も3割を超えていた。清原とともにクリーンナップも任されていたわけだから当然か。
肘を怪我した時には、打者転向説まで報道されていたっけ。でも、彼は投手にこだわった。
左から
91年 bP88
03年 bT
G井川慶194試合380打数36安打15打点0本塁打打率.095 53犠打180振
▽写真は、スクイズか送りバンドのシーンか? 凄い体勢で構えているなぁ。
2004年は、ノーヒット・ノーランも記録している。裏のコメント欄には、打撃のことには一切触れていない。
04年 bS1
Hジェイソン・ベバリン
49試合 82打数 11安打 3打点 1本塁打 打率.134
▽04年4月2日、ヤクルトの開幕投手は、ベバリン。この年カルビーは、開幕戦で活躍した選手カードと、各チームで最初に本塁打した選手カードを作成した(面白い企画だ)。そして、その両方に彼は登場。
本塁打を打ったシーンが、カードとなった。相手投手は、三浦(横浜)。2年間ヤクルトに在籍した後、再び日本に来日することになった。06年にその三浦とチームメイトになろうとはこのとき誰もが想像しなかっただろう。
04年 HR10
I涌井秀章
▽現役なんで、まだ打撃成績をまとめていない。
初めて、パ・リーグ投手の打撃写真を紹介。
表の説明を見ると、『2010年5月15日の横浜戦 4打数3安打4打点の大活躍を見せた先発涌井』と表記されている。
横浜高校出身だし、野球センスはあるんだから打撃だってまともに練習すれば、クリーンナップを打つぐらいの力はあるだろうね。
10年 IL10
◆今後の展望
これからも、気まぐれに出てくるだろう。毎年チェックが必要だ。過去のものもあるかも知れないので、あったら手に入れておきたい。2013年9月現在、私が確認している投手のバッティング写真が使用されているカードは、全て入手しているはず。
対応が難しいのは、大谷(日ハム)の二刀流。2013年には、それぞれ、カードが発行されているが、これをどのように紹介しようか迷っている。いずれ、何らかの形で、どこかのコーナーに掲載しようと思う。
で、今回、下の写真のように、投手がバットを持っているが打席に立っていないものは、除外した(ほか、打撃用ヘルメットをかぶったものも同様)。あくまでも、試合中の写真を使用しているものに限定する。
(参考)87年 bQ78 水野雄仁(巨人)
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